白内障とは

眼球の断面図眼をカメラに例えると、レンズにあたる「水晶体」が黄白色または白色に濁る病気です。
原因のうち、最も多いのは加齢に伴う老人性白内障です。
白内障になるとかすみやにじみ、複視、まぶしさを感じ、視力が低下します。

正常な見え方

正常な見え方

白内障の見え方(例)

白内障の見え方(例)

白内障の治療

症状が軽度であれば、進行を遅らせるために目薬による治療を行いますが、視力が回復するものではありません。

視力を回復するためには、手術を行うことが現在のところ唯一の方法です。

白内障手術について

白内障手術のほとんどは、約3ミリの小さな切り口から行う小切開手術で行います。同時に近視や遠視の程度が変わり、焦点の合う距離が変化しますので、術前によく説明を聞いて下さい。

点眼で麻酔し、水晶体を包む薄い膜の一部を切り取り、超音波で濁った水晶体を破壊しながら取り除きます。その後、水晶体の代わりに眼内レンズを挿入します。挿入するレンズには単焦点のものと多焦点のもの(老眼矯正用)があります。

手術の実績

眼内レンズ

入院手術・日帰り手術

白内障手術は現在、日帰り手術が主流となっており、当院でも約7割の方が日帰り手術を希望されます。

どちらが良いかは健康状態や生活環境で決めることになります。一般的には、健康で家族と同居されている方は日帰り手術を、おひとりでお住まいや通院が困難な方は3泊4日の入院が良いでしょう。

老眼治療用と通常の人工レンズについて

眼内に挿入するレンズの種類は大きくわけて単焦点のものと多焦点のもの(老眼矯正用)があります。多焦点眼内レンズの挿入は先進医療として認可された施設のみで行われており、当院は先進医療認可施設です。

白内障手術の実施数

当院では年間1,000例以上の白内障手術を行っており、累積件数は2万件を超えました(2017年)。京都南部では最大の手術件数です。

手術の執刀は院長を含め、複数のベテラン医師が分担して行っています。各医師は総合病院で研修し、白内障手術の経験を積んでいます。安心して手術をお任せください。

手術後の経過について

手術直後は病室もしくはご自宅で静養してください。術後の定期検査は、翌日・2日後・4日後・1週間後が目安です。その後は徐々に間隔が長くなります。

感染症や炎症を抑える飲み薬や目薬を処方いたします。目薬は約3ヵ月使用します。

濁った水晶体を除去するため、はっきり見えるようになりますが、状況により眼鏡が必要です。

また当院では、白内障手術の後に水晶体の袋に濁りが生じる後発白内障のレーザー手術にも対応しています。

手術費用について

白内障手術には健康保険が適用されます。
多焦点眼内レンズ(老眼矯正レンズ)を使用する場合は、2019年現在厚生労働省が先進医療に指定しているため、白内障手術費用に加えて、別途約20万円かかります。